新人看護師への指導について

昨今、どこの病院でも看護師不足ですね。

新卒看護師も同じく定着しない状況です。

日本看護協会によると2021年度の新卒看護師の離職率は約10.3%

1年以内に10人中1人が辞めてしまう計算となるようです。

新卒看護師が辞めてしまうのはもったいないことです。

特に「私、看護師に向いていない」と考えてしまい、

離職してしまうのは悲しいことです。

私たち先輩看護師はそれぞれの看護観を持ちながらも

精一杯教育に臨んでいます。

なのになぜ?

新卒看護師は悩み、悲しんで辞職を決意してしまうのでしょう。

今回は正しく新卒看護師を指導する姿勢について紹介します。

目次

現在の指導の流れを思い出して

新人の指導を担当することになった、あなた

「マニュアルあるから読んできてね」

と前日に声をかけたり

「これとこれがあれば大丈夫。あとはやりながら説明するね」

「じゃあ2人目は実際にやってみよう」

といった具合で指導をしていませんか?

それでは上手くいきません

基本的に人が何かを学習するときに重要なのは

「全体像をイメージできているかどうか」です

物事が面白くなるタイミング

物語や趣味でも良いですので思い出してみてください

たとえば

友達に紹介してもらったドラマやアニメの1、2話を見て面白くなかったけど、

後日、「10話まで見たら面白くなるから」

と言われ、しぶしぶ見続けると

確かに10話になって面白くなった経験てありませんか?

それって、その10話までの物語になってやっと

全体像が掴めたり、

楽しみ方がわかるタイミングなんです

知らない物語のクライマックスだけ見ても

感動はできないでしょう

こういうことは学習にも言えることなんです

全体像が分かってないと部分も分からない

全体像が分かっていないと

部分的に詳しくても

上手くはいきません

勉強をしているのに上手くいかないのは

細かいことにこだわりすぎて

全体像が分かっていないからということがあります

頑張っているのに

上手くいかなければ

面白くないのは当たり前のことでしょう

新人指導でも「全体像をイメージ」させる

これと同じで新人に指導する時は

まず全体像をイメージさせるのが大事なんです

そのため「マニュアルに目を通しといて」や

やった方が覚えるスタイル

では駄目です

新人さんに指導する時には

全体の流れをイメージできるように

前もって説明する時間をもうけましょう

あとの細かい説明はその時に一緒にしても良いですし

当日に実践しながら説明しても良いです

ただはずせない重要ポイントぐらいは

説明しておくと良いでしょう

しばらくは大変かもしれない

このような指導の方法では

新入職員が入ってきてから

1か月はものすごく大変で

2か月までは大変で

3か月以降から半年くらいまでは少し大変でしょう

定時過ぎても終わらない記録があるのに、と

私も思うことがあります

ですが1年後も業務が煩雑な看護師にさせてしまうよりも

半年で業務自体は一通り自立して行える方が先輩たちも楽ですし

なによりも新卒さん本人の気持ちが全然違います

2年後、4年後に1人でも多く部署に定着してくれて

今度はその人に指導の仕事を任せて、と

こうやって組織ができあがっていった方が

今教育を任されているあなたが楽になります

毎年毎年と新人教育をする人がいないから同じ人が教育担当になって

重責から逃れられないのは大変なことでしょう

長期的な部署の成長を目指して

明日からでも構いません

「全体像をイメージさせる」を第一に考えながら

指導をしてみましょう

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この記事を書いた人

エヌプロのアバター エヌプロ 手術室看護師

ビジネス思考を看護に生かして働きやすい看護師ライフを模索しています。手術室で働いて10年。社畜のような日々にも耐えながら細々と活動を継続しています。

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