夜勤が終わっても「疲れが抜けない」のはなぜ?
「寝ても疲れが取れない」「常に体が重い」「年々夜勤がしんどくなってきた気がする…」
看護師の中で、これを感じたことがない人はほとんどいないはずです。
私も昔は、「疲れてるのは自分の体力不足のせいだ」と思っていました。
でも調べていくうちに分かったのは、**夜勤による疲労はただの“疲れ”ではなく、“身体の回復システムが機能していない状態”**だということ。
つまり、「根性で乗り切る」のではなく、「回復モードに入る仕組み」を作ってあげるだけで、体はちゃんと回復してくれます。
夜勤で疲労が蓄積しやすい理由
交感神経がずっとONの状態
夜勤中はアラーム・ナースコール・緊張感などで常に交感神経が優位。
この状態が続くと、心拍数・血圧・筋肉の緊張が高まり、体が休むタイミングを失ってしまいます。
睡眠の質が低下する
夜勤明けに眠れても、深い睡眠にならず「ノンレム睡眠」に入りにくい。
その結果、体の修復や疲労物質の処理が追いつかず、回復が半分しかできていない状態が続きます。
腸内環境とホルモンバランスの乱れ
夜勤で食事の時間や寝る時間がバラバラになると、腸のリズムも崩れます。
腸が整っていないと、免疫・ホルモン・セロトニン(幸せホルモン)にも影響し、「常にだるいモード」から抜け出せなくなります。
疲れが取れない看護師に共通するNG習慣
「眠気覚ましのカフェインをとりすぎる」
夜勤中のコーヒーやエナドリは一時的な覚醒には役立ちますが、体の回復モードに入る邪魔をします。夜勤明けにカフェインが残っていると、眠りが浅くなります。
「休みの日に寝だめ」
まとめて寝れば疲れが取れる気がしますが、実は逆効果。
体内時計がさらに乱れ、疲れが抜けにくくなります。
「夜勤明けのご褒美ジャンクフード」
甘いものや脂っこいものを食べると、一瞬気分は上がりますが、その後に血糖値が急降下してさらにだるさが増す原因になります。
体の回復スイッチを入れる方法
深部体温を下げる
ぬるめのシャワーで体をリラックスさせると、副交感神経が優位になり、体は「休んでいいモード」に入ります。
腸に負担をかけない食事
夜勤明けは胃腸も疲れているので、まずは常温の水→仮眠→軽めのブランチという順番にするだけで回復スピードが上がります。
呼吸と体の緊張をゆるめる
仕事中はどうしても呼吸が浅くなります。
仰向けで3回深呼吸するだけで横隔膜が下がり、体内の緊張が一気に抜けます。
まとめ:疲れは「年齢」ではなく「整え方」で変わる
身体は、正しいスイッチを入れてあげれば必ず回復しようとします。
「夜勤明けは疲れて当たり前」「この仕事をしている限り仕方ない」
そう思っていた時期こそ、最も体を酷使していました。
疲労は我慢するものではなく、“整えるもの”。
今日から少しずつ、自分の体を回復モードに切り替えていきましょう。
